内なる『華麗なるギャッツビー』を解き放て

    1920年代の上海。招かれたパーティー会場は、裕福な銀行家が住む豪華絢爛なヨーロピアン・スタイルの大豪邸。そんなイメージで作られたのが、このレストランFu1015だ。仕掛け人はオーナーであるFu Yafenと、このレストランのシェフ、Tony Lu。FU1039やFU1088、Fu He Huiなどを手がけるFuグループの最新プロジェクトだ。

    Fu1015はアジア屈指の完成度を誇る高級料理店だ。2015年度のアジアにおけるベスト・レストラントップ50の中にもランクインしている。きめ細やかな高級上海料理が、贅沢にあしらわれたアール・デコ調のテーブルセッティングに運ばれてくる。1920年代の魅力を巧みに捉えると同時に、それを新たに創造している。

    シェフのLu氏は、「BEAN CURD SKIN ROLLS(湯葉巻き)」や「ABALONE TARTS(鮑のタルト)」、「CRISPY EEL STRIPS(鰻のカリカリ揚げ)」や「HAIRY CRAB(上海蟹)」などのクラシックな上海料理の豪華バージョンを創り出している。平凡な屋台の中華朝食も、彼の手にかかるとFu1015特製のデザート、「SOYBEAN MILK ICE CREAM AND FRIED DOUGH STICKS(豆乳アイスクリームと中華揚げパン)」に変身する。1920年代の伝説的作家Eileen Chang(アイリーン・チャン)からインスパイアされた裏メニューを注文して、客人を更に感動させるのも良いだろう。ウェイターに作家名を告げるだけで良い。

    立ち止まり、「バラの香りを楽しむ」のも忘れてはならない。食事の前にテラスにでて、息を呑むようなプライベート・ガーデンを一望しながら、人生の甘美な香りを吸い込もう。後悔はさせない。